「オンライン発信って、起業に絶対必要ですか?」
そんな質問をよくいただきます。
私の答えは、「人によります」。
たとえば、
- すでに対面の場でお客さまが集まっている
- 紹介や口コミだけで仕事が回っている
そんな方にとっては、今すぐネットで発信する必要はないかもしれません。
お客様を増やす必要がないと考えているならば、オンライン発信はしないというのも選択肢の一つだと思います!
その分の時間とエネルギーを、今のお客さまやサービスに注いだほうが、ずっと良いと考える人もいるからです。
でも、リアルの集客が弱く、新しい出会いがほしいと思っている方なら、ネットの場はとても心強い味方になります。
オンライン発信は、言葉とエネルギーを届ける「新しい出会いの窓口」。
時間も距離も超えて、あなたの想いやサービスを必要としている人とつながれる場所です。
2006年尺八工房の立ち上げをサポートをしたばかりの頃、
私は「職人の仕事は、見て・触れて・話して感じてもらうもの」だと思っていました。
だから、ネットはあくまで補助的なもの。対面の場でこそ伝わると信じていたのです。
でもあるとき、工房の制作風景や、音へのこだわりをWeb上にそっと載せたところ、遠方から丁寧なお問い合わせが届きました。
「この音に惹かれました」
「ここまで想いを込めて作っている方に出会えてよかったです」
そんな声が寄せられたのです。
その瞬間、はっきりと感じました。
「Webを活用しない理由は、もうどこにもないな」と。
どこに住んでいても、どんなライフスタイルでも、
想いや商品に心を動かしてくれる人がいる。
そしてそれをつないでくれるのが、「発信」なんだと。
今はSNSという、より柔軟でスピーディーなツールがあります。
文章でも、写真でも、音でも、動画でも。
自分らしい表現で、世界中の人と繋がれる時代。
「SNSを使わない手はない」
そう思うのは、ただ流行に乗るという意味ではありません。
「自分が届けたい人に、自分の言葉で、自分のタイミングで出会いにいける」
その自由さと可能性を持てることが、どれほど起業にとって心強いか。
もちろん、やり方は人それぞれです。
でも、誰にも見つけてもらえずに悩んでいるなら、
一歩踏み出してみる価値は、きっとあります。
発信とは、自分の想いに光をあて、
誰かの「探していた」を叶える、橋のようなものなのです。
発信は、義務ではありません。
あなたの仕事と人生にとって「必要な手段」かどうかがすべてです。
すでに紹介や常連で足りているなら、無理にやらなくて大丈夫。
でも、これから出会いを広げたいなら、
発信の扉を開けてみてください。
小さな一言からでも、あなたの世界は動き始めます。

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