起業したいと思ったのは、きっと、火葬場でした。
こんなことを聞いたら、本当ですかと思われる方も多いと思います。
もちろん、火葬場で、起業を決意したわけではありませんでした。
後から考えたら、その時の出来事から、感情が揺さぶられる言葉に出会い、きっと、あの時が決め手だったと気がついたのです。
感情は理解することで、自分の意思を選択することができる
この想いは、起業初期からのSNS投稿を繰り返すことで、実感したことでした。
起業したけど、なんだか、起業の行動が上手くいかないと悩んでいた頃、自分が揺さぶられる言葉を見つけることで、自分はなぜ、起業をしようと思ったのか?その思いのありかを見つけることができたのです。
書くことで、見つける想い、そこから、自分の意思を選択すると自分が思った以上に変われるについてお伝えしていきます!
薄暗い火葬場ではじめに感じたこと
2012年8月小雨の降る、蒸し暑い夏の日
火葬場は薄暗い小さな古い建物でした
父の遺体が、荼毘にふされた後、
私は泣き崩れ、冷たいコンクリートに両手をついていました。
『これで終わってしまった』
必死でサポートしてきた日々も今日でおしまい。
後悔ばかり、出来ればこの現実から逃げたい。
何かが自分の中で、崩れ落ちていくのがわかりました。
泣き崩れた私の心は、『これで終わり』と叫んでいました。
友人の声にふと我に返る
建物の外から、私を呼ぶ声がします
『ねぇ、範ちゃん、早く、早く外に出てきて!!』
友人である葬儀屋さんの担当のEちゃんの声。
母に抱きかかえられて、
外へ向かった私にEちゃんは、
『ほら見て!!お父さん(の煙)は天国に真っすぐあがっていく』
見上げた空は、雨が降っているのに光が差し、
煙突からの煙は、勢いよく空へ向かっています。
『迷わず、真っすぐあがっていく』
意外な光景に目を疑いました。
しばらく、言葉が出てきませんでした。
なぜならば、複雑な気持ちでいっぱいだったからです。
投稿で見つけた感情
一瞬の中にたくさんの感情があった。
この感情は、SNS投稿のライティングからでした。
出てきた感情は3つ。火葬場の出来事から、自分の内側の言葉が1つではない、1つの感情ではないことに気がついてのです。
うそでしょ、あんなに死にたくないって言っていたじゃないどうして、死んでしまったの?なぜ、ひとりで行ってしまうの?
という父を責める気持ち
そして、
死ぬ寸前まで、機能しなくなった肺を精一杯動かし、深呼吸を繰り返していた父を思い出し、本当はもっと早く、楽になりたかったんだよね。
同時に自分自身も戦いから解放されたという安堵感。
そして、
煙突から出ている真っすぐあがる煙をもう一度見直し、天国へ行くときは、私もあんな風にあががっていきたい
精一杯に生きた父の人生を羨ましいと思う気持ち。
振り返ると一瞬の中にたくさんの気持ちがありました。
これは、『悲嘆』の強かった当時は気がつかなかった感情。
癒しの学びの後、SNS投稿を書くことで、思考が整理され、感情が見えてきた。
この時、
癒しを終わらせ、自分の人生を前向きに考えられるようになったのです。
起業の選択を教えてくれた感情
SNSの投稿を書くことで、私は変わっていきました。
感情は自分で選んでいいということ。
それは、これからの人生が過ごしやすく思える感情を選んでいいということでした。
お恥ずかしいお話ですが、私は
環境や運命、または、亡くなった父をずっと責める気持ちでいっぱいでした。
しかし、何かのせいにしてきた8年は、まったく自分が変わることはなかったのです。
責める気持ちやめ、自分も何かをつかもうと思ったとき、父と同じ起業を選択しました。
この選択が正解か不正解かはおそらく自分が天国に逝く瞬間にわかることだと思います。
この時に
精一杯生きた父が羨ましいから、自分もそうなりたい
自分の人生を決して、後悔したくない
という想いを選択したのです。
想いを選択するためのとっておきの言葉
人生における 究極の秘訣は、 つねに最良の選択を していくことです『永遠の別れ』の著者の
エリザベス・キューブラ・ロスの言葉から
今を精一杯生きていこうと思っています。
しかし、時々、この言葉って、きれいごとではないか?と思えるのです。
日常で困ったり、苦しかったり、忙しかったりすると
もっと楽に生活したい、のんびりと余生を過ごしていきたい
日々の中で、感情は行ったり来たりするのです。
でも、今世でやり残したことはないか?
まだ、自分にできることはないか?
真っすぐ空に上がっていく煙の光景とともに思い出す。
やっぱり、また、やってみよう。
感情を選ぶことで、自分が前向きな気持ちになれる
本当の前向きな思考とは、後ろ向きになった感情から、もう一度、前向きになれる言葉を選んでいくことだと思います。
だから、また、一生懸命生きた父がうらやましいから、
私も一生懸命生きるを選びなおしています。
感情は自分が心地よい方を選んでいい。
自分が良くなる前向きな感情を選ぶことで、人は変われるのです。